火葬場の仕事は本当に特殊なのか？
「火葬場の仕事って、どんな感じなの？」
これは、高額バイトや特殊な仕事に興味を持つ人なら、一度は考えたことがあるかもしれない。ドラマや映画で描かれる火葬場のイメージから、何か怖い仕事のように思っている人もいるだろう。しかし、実際に働いてみると、その印象は大きく変わる。
火葬場の仕事は、遺族にとって最期のお別れを支える大切な役割を果たしている。だが、一歩間違えば遺族の感情を損ねる可能性もあり、精神的な繊細さが求められる仕事でもある。
火葬場の仕事は「テトリス」に似ている？
「火葬場の仕事は、ある意味でパズルゲームに似ている」
こんなことを言うと、不謹慎に思われるかもしれない。しかし、実際に働いてみると、遺骨をきれいに配置する作業は、子どもの頃に夢中になった『テトリス』のような感覚に近い。
たとえば、収骨の際、骨壺の中に遺骨をバランスよく収める必要がある。大きな骨をどこに置き、小さな骨をどこに配置するか、限られたスペースの中で最適な組み合わせを考える。これはまさに、パズルゲームを解いているような感覚だ。
火葬場の仕事は「シムシティ」のような段取りが重要
もう一つ、火葬場の仕事をしていて感じたのが、「まるで『シムシティ』みたいだな」ということ。
火葬は、単に炉に遺体を入れるだけではない。火力の調整や炉内の温度管理を間違えると、適切に火葬が進まないこともある。そのため、火葬場のスタッフは、経験と知識をもとに慎重に作業を進める。
たとえば、『シムシティ』では、都市を発展させるために、電力や水道、交通のバランスを考えながら管理しなければならない。火葬場の仕事もそれと同じで、炉の温度や燃焼時間、遺骨の状態などを適切に管理しないと、スムーズに作業が進まない。
火葬場の仕事は「ゲーム」ではないが、確かなやりがいがある
火葬場の仕事は、ゲームのような側面を持ちながらも、当然ながらリアルな仕事であり、そこには責任が伴う。遺族にとって、火葬場は最愛の人との最後の時間を過ごす場所だ。そのため、スタッフは一つひとつの作業を丁寧に行い、遺族の気持ちに寄り添うことが求められる。
この仕事のやりがいは、「ありがとう」と感謝されることにある。決して派手な仕事ではないが、誰かの人生の節目に立ち会い、見送る役割を果たせることは、大きな意味を持つのだ。
