映画で取り上げられていた「納棺師」という職業。
映画で見たけど実際にはどんな仕事なのか気になりますよね。
給料はどれくらいなのか、仕事内容や体験談について今回は解説していきたいと思います。
納棺師とは遺体を棺に納める専門家
葬儀屋の中から派生した特殊な職業で、「納棺」が故人との別れを認識する
大切な儀式との考えから、専門性の高い職種となっています。
納棺師の仕事内容は?
単刀直入にいいますと、遺族や参列者が故人と対面できるように遺体の見栄えを整えること。
具体的には
- ドライアイス等で遺体を冷やして腐敗の進行を抑える
- 消毒液を浸したタオルで体を拭いて清める
- 鼻の穴などから水が流れでないように詰め物を行う
- 表情を整え、顔剃りや化粧をする
- 宗旨・宗派に合わせた衣装、または遺族の要望に応じた着付をする
などの業務を行います。
しかし、遺体は映画のようにキレイなものばかりではなく、水死・事故死・自殺など損傷のひどい遺体もあります。
さらに警察と関係の深い葬儀社の場合は、変死体や腐乱死体などの遺体を引き取ることも・・。
そのため人体に関する知識はもちろん、処置の方法を熟知していること、そして遺族に対して配慮ある対応をする「礼儀・礼節」を身につけることが大事です。
故人と遺族の永遠の別れを手伝い、より思い出深いものになるようにプロデュースする納棺師の仕事。
この仕事を通して、自分自身も成長できることは間違いないでしょう。
納棺師の給料は?
さて納棺師の気になるお給料ですが、葬儀会社勤務であれば平均月収22万前後。
普通のサラリーマンとあまり変わらないのが実情です。
映画では月給50万円と受け取れるようなシーンがありましたが、顧客ネットワークを築き、技量を磨いて独立すればそれぐらいの高収入も見込めるようです。
やりがいがあり、将来的には高収入も望める仕事と言えるでしょう。
納棺師はどうやったらなれる?
では、どうすれば納棺師になれるのでしょうか?
葬儀社や納棺専門業者、湯灌専門業者へ就職するのが一番の近道です。
求人サイトや会社のホームページなどで募集をかけていることもあるので、チェックしてみてください。
ただし、軽い気持ちで応募はしないこと。
納棺師の仕事は素晴らしいですが、映画の内容がすべてと思ったら大間違いです。
「いい儲け話」にはそれなりの苦労が伴います。
納棺師になりたいのであれば、それなりの覚悟をもって応募するようにしましょう。
葬儀の需要によって出勤するため、勤務時間や休みが不定期。
忙しいと1日4軒以上回ることもあり、帰宅は朝方になることもあります。
棺を動かす作業や、約20kgものドライアイスを届けたりすることもあり、実は力仕事の多い仕事なんです。
映画の影響で応募する人たちは増えているようですが、納棺師の仕事をきちんと理解せずに応募してくる人がかなり多いため、新しく採用しても8割の人が辞めていってしまうのが現状なんです。
不安な人はいきなり納棺師の仕事を始めるのではなく、葬儀社のアルバイトをしながら仕事の雰囲気を掴むのも手かもしれません。