就職する際の第一次関門が、履歴書などを含む書類選考です。
40代での転職となると、20代では大目に見てもらえることも少しでも不備があると「履歴書も満足に書けない人」と見られてしまいます。
履歴書などの書類はそう何度も書くものではないため、今一度書籍やネットなどで調べて基本のルールにしたがって書くようにしましょう。
ルールにもとづいて書けていると、企業側に「きちんと取り組んでいる人」といったイメージを与えます。
書類選考で落ちてしまう原因の多くが、的確な書類が作成されていないからです。
今一度初心に帰って転職組だからこそ、履歴書での印象を、上げるコツをつかみ、ムダな労力を使わず希望の企業へ就職しましょう。
履歴書は見られないとただの紙きれ
何んといっても読みやすくなければ、最後まで読んでもらえません。
簡潔すぎる履歴書も手抜きのように思われる可能性がありますが、ダラダラと書いたものは何が言いたいのかが伝わらず、「ビジネススキルがない人」と判断されてしまいます。
誤字脱字に気をつけるのはもちろんのことですが、手書きの場合ヘタはヘタなりに1字1字ていねいに、読みやすい字で書くことが基本中の基本です。
書類選考で落ちてしまうことが多い人は、履歴書のテンプレートなどを利用して、基本に忠実に書いてみましょう。
また、新卒の就職活動と違い転職の場合、企業側は職歴や転職理由・志望動機などを重要視するため、転職者には履歴書のほかに職務経歴書が必要とされます。
無料のテンプレートを使ったり、転職エージェントを利用してコンサルタントのアドバイスを受けるとスムーズに企業側が求める履歴書が書けます。
以下のサイトを参考にしましょう。
履歴書の印象をアップするために知っておくべき7つのこと
履歴書は見てもらえないと、意味がありません。
一読してもらえるよう下記7つのことを必ず覚えておきましょう。
1.学歴や職歴は形式にそって書く
高校や大学の入学年、卒業年などに間違いはないか確かめておきます。転職活動の場合は、学歴は最終学歴の一つ前から書くのが一般的です。高卒の場合なら中学卒業から、大卒の場合は高校卒業から書きましょう。書き終わった次の行の右端に「以上」と記載します。
学歴の年代表はこちら
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
---|---|---|---|---|---|---|
昭和40年 | 昭和56年 | 昭和56年 | 昭和59年 | 昭和59年 | 昭和61年 | 昭和63年 |
1965年 | 1981年 | 1981年 | 1984年 | 1984年 | 1986年 | 1988年 |
昭和41年 | 昭和57年 | 昭和57年 | 昭和60年 | 昭和60年 | 昭和62年 | 平成元年 |
1966年 | 1982年 | 1982年 | 1985年 | 1985年 | 1987年 | 1989年 |
昭和42年 | 昭和58年 | 昭和58年 | 昭和61年 | 昭和61年 | 昭和63年 | 平成2年 |
1967年 | 1983年 | 1983年 | 1986年 | 1986年 | 1988年 | 1990年 |
昭和43年 | 昭和59年 | 昭和59年 | 昭和62年 | 昭和62年 | 平成元年 | 平成3年 |
1968年 | 1984年 | 1984年 | 1987年 | 1987年 | 1989年 | 1991年 |
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
昭和44年 | 昭和60年 | 昭和60年 | 昭和63年 | 昭和63年 | 平成2年 | 平成4年 |
1969年 | 1985年 | 1985年 | 1988年 | 1988年 | 1990年 | 1992年 |
昭和45年 | 昭和61年 | 昭和61年 | 平成元年 | 平成元年 | 平成3年 | 平成5年 |
1970年 | 1986年 | 1986年 | 1989年 | 1989年 | 1991年 | 1993年 |
昭和46年 | 昭和62年 | 昭和62年 | 平成2年 | 平成2年 | 平成4年 | 平成6年 |
1971年 | 1987年 | 1987年 | 1990年 | 1990年 | 1992年 | 1994年 |
昭和47年 | 昭和63年 | 昭和63年 | 平成3年 | 平成3年 | 平成5年 | 平成7年 |
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
1972年 | 1988年 | 1988年 | 1991年 | 1991年 | 1993年 | 1995年 |
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
昭和48年 | 平成元年 | 平成元年 | 平成4年 | 平成4年 | 平成6年 | 平成8年 |
1973年 | 1989年 | 1989年 | 1992年 | 1992年 | 1994年 | 1996年 |
昭和49年 | 平成2年 | 平成2年 | 平成5年 | 平成5年 | 平成7年 | 平成9年 |
1974年 | 1990年 | 1990年 | 1993年 | 1993年 | 1995年 | 1997年 |
昭和50年 | 平成3年 | 平成3年 | 平成6年 | 平成6年 | 平成8年 | 平成10年 |
1975年 | 1991年 | 1991年 | 1994年 | 1994年 | 1996年 | 1998年 |
昭和51年 | 平成4年 | 平成4年 | 平成7年 | 平成7年 | 平成9年 | 平成11年 |
1976年 | 1992年 | 1992年 | 1995年 | 1995年 | 1997年 | 1999年 |
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
昭和52年 | 平成5年 | 平成5年 | 平成8年 | 平成8年 | 平成10年 | 平成12年 |
1977年 | 1993年 | 1993年 | 1996年 | 1996年 | 1998年 | 2000年 |
昭和53年 | 平成6年 | 平成6年 | 平成9年 | 平成9年 | 平成11年 | 平成13年 |
1978年 | 1994年 | 1994年 | 1997年 | 1997年 | 1999年 | 2001年 |
昭和54年 | 平成7年 | 平成7年 | 平成10年 | 平成10年 | 平成12年 | 平成14年 |
1979年 | 1995年 | 1995年 | 1998年 | 1998年 | 2000年 | 2002年 |
昭和55年 | 平成8年 | 平成8年 | 平成11年 | 平成11年 | 平成13年 | 平成15年 |
1980年 | 1996年 | 1996年 | 1999年 | 1999年 | 2001年 | 2003年 |
生まれた年 | 中学校卒業 | 高校入学 | 高校卒業 | 大学・短大入学 | 短大卒業 | 大学卒業 |
昭和56年 | 平成9年 | 平成9年 | 平成12年 | 平成12年 | 平成14年 | 平成16年 |
1981年 | 1997年 | 1997年 | 2000年 | 2000年 | 2002年 | 2004年 |
昭和57年 | 平成10年 | 平成10年 | 平成13年 | 平成13年 | 平成15年 | 平成17年 |
1982年 | 1998年 | 1998年 | 2001年 | 2001年 | 2003年 | 2005年 |
昭和58年 | 平成11年 | 平成11年 | 平成14年 | 平成14年 | 平成16年 | 平成18年 |
1983年 | 1999年 | 1999年 | 2002年 | 2002年 | 2004年 | 2006年 |
昭和59年 | 平成12年 | 平成12年 | 平成15年 | 平成15年 | 平成17年 | 平成19年 |
1984年 | 2000年 | 2000年 | 2003年 | 2003年 | 2005年 | 2007年 |
2.資格や免許は的を絞って書く
資格や免許は偽りなく書くことが大切ですが、あまりにも低すぎるスコアや知名度の低いものを羅列するのは考えものです。
また、せっかく「宅地建物取引士」の資格を持っているにもかかわらず「宅建」とだけ書き、そのまわりに珠算4級、けん玉初級などが羅列してあると、肝心の資格が見落とされる場合があります。
不動産関係などに転職を希望する場合は、「宅地建物取引士」の資格はとても有利なので、資格欄にはあえて一つだけを書いてアピールし、けん玉などは趣味の欄に書くようにしましょう。また、資格がない場合は空欄にせず「とくになし」と書いておきましょう。
3.志望動機を的確に書く
志望動機を書く前に、応募する企業がどんな人材を求めているのかをつかんでおくことが大事です。ホームページなどで社訓や社報などの情報を得て、ピント外れになっていないかを確認しながら書きましょう。
前職でのキャリアが、どういった形で応募先に活かせるかも具体的に書いておくと熱意が伝わり印象UPになります。
40代の男性が転職を成功させるために覚えておくべき7つのこと
40代女性が転職を成功させるために必要な8つのこと
4.「職務経歴書」を書くときの注意点
職務経歴は時系列にそって順番に書きましょう。
まず、今までにどのような仕事に就いてきたかを書きます。長すぎても短すぎても好印象を与えられません。
雇用形態もはっきりとさせ、アルバイト、派遣社員、正社員とそれぞれの仕事の後に記載しておきましょう。
その後に自分の強みにつながることを過去の仕事の中から選び、エピソード的に書きます。
とくに書くほどの業績がない場合は、「毎日始業の30分前に出社して、デスクまわりの整理と今日やる仕事の確認をしていました」と1文そえることで、几帳面な人だと伝えることができるでしょう。
職務経歴書を書くために転職エージェントを活用すると、スムーズに仕上げることができます。
5.写真の撮り方
人は見た目が大事と言われますが、写真の印象は思った以上にインパクトが強いものです。
面接に行くときと同じく、フォーマルな服装で撮影します。
黒や紺など落ち着いた色のスーツを選び、ワイシャツは白にしましょう。
ヘアスタイルは、男性も女性も顔をスッキリ見せて清潔感をアピールさせましょう。
椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばして座り、膝の上に白いハンカチを乗せて写真を撮ると、顔色が明るくなります。
40代ともなれば顔にクスミが出てくるので、このひと工夫で若々しい履歴書写真ができ上がります。
女性の場合はナチュラルメイクを意識し、ピアスやネックレスなどのアクセサリー類は外しておきましょう。
6.職歴の退職理由はどう書く?
書類選考後の面接時に必ず聞かれるのが退職の理由です。
書類との一貫性を持たせておかないと「いい加減な人」と思われてしまいます。
人間関係がどうのこうのといった細かいことまで書く必要はまったくありません。
前の会社の悪口を少しでも書くと、「うちの会社に転職をしてきても不満を漏らすのだろうな」と思われてしまいます。
例え人間関係の不満で転職先を探しているとしても、ここばかりは正直すぎるのは禁物です。
退職理由は定番ともいえる「キャリアアップのために退職しました」「未知の業界にチャレンジしたいと退職しました」「子供の頃からの夢を叶えたいと思い転職を決断しました」といった、前向きさが感じられる文言を選ぶようにします。
ただ、面接に至った時、履歴書に書いた内容とかけ離れていては信ぴょう性がないので、自分の中で整理しておきましょう。
7.履歴書の添え状とは?
履歴書を郵送する場合には、A4サイズの紙に簡単なあいさつ文と何の書類が入っているかを書きます。
パソコンで横書き作成するのが一般的です。
基本の構成は送付年月日・あて先・自身の住所・連絡先などを書き、時候の挨拶を書いた後、用件を記し、簡単な自己PRを書きます。
最後に「面接の機会をお与えください」などと書き、結語(書き出しが拝啓なら敬具で結ぶ)で終わり、書類の枚数も期しておきましょう。
ネット上で調べ、テンプレートをダウンロードすることもできます。
転職成功させる確率を上げる40代の自己PRの書き方
自分の長所や強みは分かっているようでわかっていないものです。
家族や友人にそれとなく聞いて、自分なりに文章に書いて整理してみましょう。
納得できるものをピックアップし、その裏付けを考えてみましょう。
家族から「小さいときから途中で投げ出さず最後まで挑戦する子だった」と言われたなら、前職でのことを振り返り「まとまりかけていた契約が破棄されそうになった時、クライアントに会って誠心誠意お願いしたところ「君の熱意には負けたよ」といって契約してもらったことがあったなぁなどと思い出すはずです。
それとなくエピソードを書くことは自己PRとなりますが、話を盛りすぎたり、自慢を並べると企業側が印象を悪くする可能性があります。
本当のことを一つだけ書くようにしましょう。
まとめ
40代で転職する際は、フレッシュな新人としてチャレンジする気持が大切です。
無事に書類選考にパスをして、面接までこぎつけたら後ひと息です。
面接の際は、面接官が同年齢であったり、ベンチャー企業ならかなり歳下のこともありえます。
たとえ前の会社で役職についていたとしても、応募先では新人です。常に謙虚な気持ちでふるまいましょう。
ネクタイなどもきちんと締め、スーツのボタンもとめ、イスに座るときもきちんと座りましょう。
何よりも誠意を態度で示すことが大事です。