「死体洗いのバイトは、給料が非常に高い」という話を聞いたことはありますか?
大学の医学部では、解剖実習用の遺体が腐らないようにホルマリンのプールにつけている・・・
1日ン万円貰えるけど、よっぽど精神が図太くないとムリ・・・
と、このような話がありますが、
高額バイトを探している人から必ずと言ってもいいほど聞かれます。
実際に病院や葬儀屋に問い合わせた人もいるみたいです。
死体洗いって仕事は存在しない
結論からいいます。
死体を洗うといったバイトは存在しません。
遺体の取り扱いについてですが、「死体解剖保存法」や「医学および歯学教育のための献体に関する法律」という法律で厳しい制限がかけられています。
それから、ホルマリンという薬品は揮発性が非常に高く、しかも有毒で大量に吸い込むと中毒死する可能性があります。
なのでこのような話も嘘です。
しかし、人の死に関わる大事な仕事が多数あるのも事実。
今回紹介するのは「事件現場特殊清掃士」という職業(資格)です。
事件現場特殊清掃士(特殊清掃)とは
ここ数年、増加している孤独死や自殺などは、状況的に遺体の発見が遅れてしまう場合が多いです。
死後数日から数カ月経ってしまう場合も。
人間は生命活動が停止した瞬間から腐敗が始まります。
そう、この「事件現場特殊清掃士」は遺体の発見が不幸にも遅れ、腐敗した遺体は存在した部屋を原状回復させる仕事です。
よく孤独死や自殺があった現場近隣の人から「臭いがすごい」とニュースで書いていたりしますよね。
どれくらいの臭いかというと、肉や魚などの生鮮食品を部屋に沢山おいて数週間放置した臭いです。
そんな臭いや部屋から溢れ出る腐敗液が、床や壁の内部まで侵食してしまった汚部屋を掃除しなければなりません。
このような部屋を原状回復させる事の大変さは想像できたでしょうか。
事件現場特殊清掃士の体験談
この仕事をしている人の体験談を聞くと「誰かがやらないと」とか、「ありがとう」という感謝の気持ちが仕事のモチベーションになっているそうです。
死体洗いという仕事はありませんが、特殊清掃の専門家である「事件現場特殊清掃士」が存在するということを覚えておきましょう。
事件現場特殊清掃士が使命感をもって取り組むことで、清掃という物理的現象の解決だけでなく、遺族や依頼者と亡くなった故人の想いを繋ぐことにもなり、それが「ありがとう」という感謝の気持ちと“ビジネスとしての報酬”につながります。
人の死に関わる仕事は、無くなることのない「必ず誰かがやる必要のある仕事」です。
それだけに、社会貢献としての使命感や責任感を持てる人でないと、携わることすら難しい仕事かもしれないということを理解しましょう。